シャーロック・ホームズ2010-03-30 Tue 20:21
<あらすじ>
あらゆる悪がはびこる、19世紀末のロンドン。不気味な儀式を思わせる手口で、若い女性が次々と殺害される怪事件が勃発する。名探偵シャーロック・ホームズはたちまち犯人を突き止め、邪悪な黒魔術を操るブラックウッド卿を捕まえる。だが彼は、処刑されても自分は復活する、とホームズに宣言。やがて予言通り、死刑に処されたブラックウッドが、墓場から甦ってしまう。前代未聞の大事件に人々がパニックに陥る中、ホームズだけは史上最大の謎に挑めることに胸を躍らせていた…。 <goo映画>より抜粋 監督 ガイ・リッチー 出演 ロバート・ダウニー・Jr ジュード・ロウ レイチェル・マクアダムス マーク・ストロング ケリー・ライリー <感想> ハッキリ言って私たちがふつう想像するシャーロック・ホームズではありません。パイプを吸いながら冷静沈着に推理をするダーティーなホームズを自分はイメージしていました。 しかし今作はちがいます。素手でボクシングをして大男を倒すは、武術の達人で棒だの剣だの振り回すは、驚くべき身体能力を秘めているこれまでのイメージを覆す文武両道な男として出ています。もっともコナン・ドイル原作のホームズも元来格闘もこなす人物として描かれているそうです。意外ですね。 ホームズを演じるのはロバート・ダウニー・Jr.。眼力がとくに強烈で、目で演技をする俳優さんだという印象があります。彼の目力と肉体美をもってしても、ホームズに適役と言えそうです。今度アイアンマン2でも主演で出ますね。 格調高い英国の街並、壮厳な国会議事堂、活気に満ちた港など、衣装デザインや、室内装飾、小道具に至るまで、19世紀ヴィクトリア朝の古き良きロンドンを再現した時代考証は見事です。 また、謎また謎の連続。謎の実験、謎のアイテム、謎の隠し部屋、謎の人物、謎の殺人、ホームズの宿敵、モリアーティ教授のことを除いて、全て解明されますが、ストーリーに綿密に組み込まれた、沢山の「謎と解明」は、1番の見どころだったと思います。あらゆる場面に伏線が張り巡らされているのですが、“これは伏線ですよ” と目印を付けながら物語が進んでいくのでシーンそれぞれの見所を余すとこなく回収して結末に迎えられるでしょう。 ミステリー映画ではなく、この作品はアクション物です。そう割り切って観ればテンポはいいし、非常に面白い。 怪しい黒魔術やら処刑された犯人が甦るやらオカルト的な物語は個人的にも好みですし、モノトーン調の色彩も19世紀産業革命中のイギリスと本作の不気味な怪事件の雰囲気にマッチしていて良かったです。 既成概念のホームズを頭から追い出し、ダウニーホームズに乗っていけるか、それが本作を楽しめるかそうでないかの分かれ目でしょう。本作によってそれまでのホームズ像は一新されてしまいました。続編もあるらしいので次回作に期待しています。 お勧め度 ★★★★☆ スポンサーサイト
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